血尿は大きく分けて、症状がある血尿とない血尿に分けて診断します 。症状とは、排尿の時の痛みや、片方の背中が痛くなる。または高熱もあるなどが典型例で、それぞれ膀胱炎、尿管結石、腎盂腎炎のような良性の病気を考 えます。症状のない血尿は、尿の流れ道に出血の原因があることを疑い、尿の 流れ道に異常がないこと、特にがんが無いことを確認します。具体的には腎臓 や膀胱の超音波断層検査。尿に赤血球が実際に出ているか顕微鏡で確認する検 査。尿にがん細胞がないか調べる尿細胞診などを行います。これらの検査で血 尿の原因が見つからなければ、1年後の健診での検尿で経過観察となります。 血尿を毎年指摘されると、今年も大丈夫と思われる方もいると思いますが、後 になって尿の流れ道にがんが出来て、そのがんからの血尿が見落とされ、時間 が経過してがんが進行してから見つかった。などいう事は避けたいところです 。血尿を指摘された場合は健診担当の先生と相談し、泌尿器科で精査すること をお勧めします。