手術を要するかどうかは、①腎機能に与える恒久的影響、②発熱疼痛などの症状、それと③患者の社会的事情や要望により判断します。結石があっても、CT検査や超音波検査で尿の流れに対する結石の影響が少ないと判断されれば、①の状況が切迫している事にはならず、5ミリであれば、自然排石も期待できることから、待機しても良いことになります。②の症状があれば、生活自体を脅かします。中でも、発熱を伴う場合には、放置すると敗血症という危険な状況にいたる可能性があるので、通常速やかに処置を検討します。①も②にも該当しない場合でも、職業上治療を急ぐ必要がある場合があります。航空機のパイロットなどが典型でしょう。
質問の状況からは、①や②に該当せず、自然に排石する可能性も残っており、手術治療を選択するより、現時点では経過観察に利点が多いと判断されたと思います。