ホルモン療法の効果が弱まってきており、PSA 値が上昇に始めいているとのことご心配かと思います。PSMA-PET はまだ本邦では保険適応となっていないものの、前立腺に特異的な膜タンパク抗原(PSMA)を用いる核医学検査となり、より正確に前立腺癌の転移を画像で確認できる検査です。海外で先行してその有用性が認められている検査法となります。ご質問頂いた患者さんの治療経過を正確に把握しているかもしれませんが、保険診療で認められている CT スキャン検査や MRI 検査、骨シンチなどの核医学検査でも再発や転移の病巣が明らかでなく、早い段階でこれらの病巣を明らかにして治療に反映できるよう PSMA-PET 検査を検討されているのであれば、意義があるからだと思います。また全身の転移を調べる別の検査方法として、MRI で全身を調べる DWIBS(ドゥイブス)などもあり、こちらは保険適応となる為、患者さんの費用負担はより少ないものとなります。ただどちらの検査も限られた施設で行っているものとなり、改めてご担当の先生にご相談頂けたらと思います